同時に、ヒムナシアのムニョス会長による主審への脅迫騒ぎによって後半が中止延期されていた『ヒムナシアvsボカ』も、11月8日に行われることが決定した。
同じく延期になっていた2試合『ゴドイ・クルスvsアルセナル』と『コロンvsヴェレス』の2試合は、今週水曜日に行われる。
これらの会見の中で、AFAは各チームのバラ・ブラバ(熱狂的サポーター)が起こす暴力騒ぎに対し、毅然とした態度を取っていくことを明言した。
AFAのフリオ・グロンドーナ会長は以下のように述べた。
「安全面に関する問題は良い方向へと向かっている。その問題に対し、全てのクラブが最大限の協力関係を築こうとしている」
「なので、サッカー協会もクラブに対して最大限のサポートをする」
「スタジアムでの安全管理はクラブ側の最大限の協力が欠かせない」
グロンドーナ会長は、とにかく最大限という言葉を強調して多用していた。
実際それに応える形で、インデペンディエンテのフリオ・コンパラーダ会長が記者会見し、ホームで迎える次節のリーベル戦に触れ、「許可を得ないリーベルのバラ・ブラバ(ボラーチョス・デル・タブロン:Borrachos del Tablon『スタンドの酔っ払い』の意)の入場を拒否する」と明言、クラブとして強い姿勢を打ち出している。
そして「すでに警察とバラ・ブラバのリストを共有している。暴力を起こす人間を警察は完璧に把握している」と強い口調で述べた。
インデはその後のホームゲームでも、バラ・ブラバに対しては入場するには許可を取ることを強制するとし、「インデを1つの指針として、この問題に対してリーダーシップを取るクラブになっていく」と語った。
他のクラブに対しても「ブエノス・アイレスにあるクラブはみな、COPROSEDEと協力関係を築いていかなければならない」と訴えた。
インデにもバラ・ブラバは存在するが、話を聞く限りだと他のチームほどその力は強大ではないようだ。コンパラーダ会長が他のクラブよりも早く動いてこういった対応を取れたのも、そうした部分もあるのだろうと思う。
さらに『ラシンvsボカ』に関連した話題では、COPROSEDEによるボカのバラ・ブラバ、ラ・ドセへの締め付けには変わりはないということだ。
これに対し、ラ・ドセのリーダー、ラファエル・ディ・セオがラジオで発言した。
「俺の存在が問題というなら、俺は行かない」
「俺はシリンドロには行かない。だからそこでは問題が発生しない」
「弁護士や誰かにアドバイスを貰ったわけではなく、これは自分で決定したことだ」
「ラシン戦の決定については理解できない。俺は他の試合ではカンチャに通い続ける」
「彼ら(AFAやCOPROSEDE)は俺をダシにして政治的な問題を解決しようとしている」
と、ラ・ドセに対する決定を不服としていることと、決定に疑念があることを明かした。
ディ・セオの発言を受けて後刻、同じラジオ局でCOPROSEDEのマリオ・ガジーナが発言した。
「その発言(ディ・セオがシリンドロに行かないこと)を聞いて嬉しく思う」
「ただ、彼の発言にはまだ怖さを感じる」
「裁判所の現段階の判断の全てに納得したわけではない」
と、今後も司法を含めた各機関により強い対応を求めていくことを明らかにした。
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バラ・ブラバと各クラブとの癒着の関係は、いろいろなところで書かれている。最近ではワールドサッカーダイジェストに現地発の詳しい記事が掲載されていた。
これは単に『暴力反対』というものではなく、非常にデリケートな問題でもあると思う。
殺人などの凶悪な犯罪者をバラ・ブラバとして囲い込むことには問題があると思うが、熱狂的なインチャはアルゼンチン・サッカーの風物詩だ。
熱狂的なインチャとバラ・ブラバをどう区別するのか、というところが一番難しいのではないかと思う。暴動を起こすのはバラ・ブラバに限ったことなのだろうか?試合の展開如何によってはゴール裏で喧嘩が起こることはままあるからだ。
バラ・ブラバ徹底的排除の姿勢が、アルゼンチン特有の雰囲気を失うかもしれないと思うと少し寂しい気もしてしまう。
また、この時期のこうした決定は、アルゼンチンでも近いうちにゴール裏の立見を無くし、全席を椅子席とする計画を推進するためのものでもあると思う。
もちろんこれはスタジアムの近代化、そして暴力への抑止力に寄与するものではあるけれど、何か政治的な『キナ臭さ』も少なからず感じてしまう。
全席椅子化の計画に対するインチャの反応は調べていないが、間違いなく入場料は上がるだろうし、それを喜ぶインチャはそう多くないだろう。ラ・ドセのディ・パセはそれを指摘しているのかもしれない。
そういった様々な事情はあれども、とにかくAFAと各クラブ、行政機関が協力する体制づくりを進めていくことを明らかにしたのは、とても大きな一歩だと思う。
今後は、ボカやリーベルといった大きなバラ・ブラバを抱えるクラブの対応が気になる。
また、これは主にブエノス・アイレス近郊のクラブの話ではあるが、強力なバラ・ブラバを持つロサリオの2チーム(セントラルとニュエルス)の対応などに注目してみるのもいいかもしれない。
サッカーの観戦風景というのはその国の人々の性質や志向が出るものなので、スタジアム全体から生まれる雰囲気というのは大きく変わることはないだろうと思う。
でも、もしかしたらこれから2〜3年で、ゴール裏の風景が少しだけ変わるかもしれない。
アルゼンチン特有の熱狂を保ったまま、暴力を排除していくことができれば嬉しいのだが・・・
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様々なメディアに色々な記事が出ていたので、自分の出来る限りでまとめてみました。
拙訳のため、各所に間違いがあるかもしれません。その場合はお詫びします。
拙訳でもこの件を書こうと思ったのは、アルゼンチン・サッカーにとってとても重要な話題だと思ったからです。
今後、日本語のメディアでも取り上げられるでしょう。
ですので、あくまでも参考程度に読んでいただければ幸いです。
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